WALL・E/ウォーリー
泣きました。エンディングまですばらしい仕掛けがあります。ハリウッド調のポジティブな考えが全編を貫いていますが、それが偽善でなく、真心や素直な気持ちに受け取れるのは、キャラクター造形が可愛らしくもリアルだからだと思います。カメラのレンズの動きや、ディスプレイのアイコン的な表情で、細かい感情の動きが表現できるのは、基本的な造形力や、物語に対する真摯な理解や、世界への希望が、スタッフ全員にあるからではないでしょうか。
商業主義におされた日本の最近のアニメにはみられなくなった、「アニマ」を表現している美術的にも物語的にも良質な映画だと思います。飛行機の中で見ましたが、映画館で見たかったです。
F R E E D O M
日清カップヌードルと宇多田ヒカルの音楽のCMで知る人も多い、 森田修平監督のアニメ。ずっと気になっていたのですが、やっと全編を見ることができました。
外国の人がハマりそうな希望のある素直なアニメです。
これの感想を書こうと検索かけたら、中国の例のネットの長城に焼かれました。カタカナも駄目なのですね……。日本と中国の若い人に見て欲しい内容なのですが、そんなことは関係なしに、テンポ良くて、メカと絵が美しく、楽しめる作品です。作中のカップヌードルがとてもおいしそうです。
Quantum of Solace/007 慰めの報酬
中国では「大破量子危機」などという訳題がつけられていましたが、内容は邦題の方が近いです。
前回のゴージャスさが薄れ、殺伐とした展開ですが、マチュー・アルマリックの怪演ぶりがエレガンスを添えていました。冒頭のシエナでの追いかけっこは、シエナで一泊したことのある自分には「あんな場所でッ……」というリアルさがありました。世界各地でロケをする007の映画は、ボンドは架空の人間だけど、どこかですれ違っているかもしれないという切ない現実感を与えてくれます。
このストーリーは3部作(5部作?)だそうですが、次回のボンドは、後ろを見ないやんちゃなお洒落スパイであって欲しいものです。みんなに女のことで心配されるボンドなんて、殺しのライセンス以前の問題です。次回作は、噂ではニューヨークを舞台とした娯楽性の高いものになるとのこと。ダニエル・クレイグの役者を生かしたボンドを期待したいです。
少しだけ、ブロスナン・ボンドの飄々とした包容力が懐かしい。
ダニエルだって、もっといろんな演技ができるのに。