2009.01.29 19:35:10   このエントリーをはてなブックマークする このエントリーを含むはてなブックマーク
南房総 春のお花畑
南房総のお花畑のポピー
文人画を中国で学んでいます。
表現的、技法的なことはもとより、作品とは離れた、自分自身の「素質」を高めることについても、きびしく担当教授から教えられ、また学科の講義の中国哲学系の講義でもくりかえし勉強する機会があります。
「素質」は、日本語の意味と違い、中国語では知識や技術を裏付ける、人として持つべき道徳や礼儀、精神を意味します。
今学期は、「先秦学術概論」という講義をとりました。
先秦=古代中国の、学術=儒教を中心とした思想体系を学ぶということで、理論的に中国哲学を学ぶというよりも、現代の学生が文人としての教養や道徳を身につけるための講義です。
最初は読むべき文献の羅列や、漢〜現代の学者の解釈を紹介するのみで、先生自身の意見が聞けずに退屈でしたが、後半は論語を中心としてかなり細かい先生の解釈が聞けて面白かったです。
「素質をたかめる」ということは知識ばかりではなく、当然、日常での実践が伴います。
これは本当に難く、わかっていてもその通りにできないことばかり。いつも「ヒトとして」、「日本人女性」として、自分の行動を考えて日常を送るのは、一見、絵と関係ないように思われます。
しかし、先日、日本の大学院でお世話になった先生の退官記念の会に参加させていただいて、やはり内面を高めることは絵の表現を高めることにもつながるのだと、改めて感じました。
さて、半年ぶりに日本に帰ってきて、とても気になったCMがあります。
日立のテレビCMで、「世界ふしぎ発見」のときなどに放送している、佐藤浩市さんがコロッケを買うCMです。これはすこし前だったら、「コロッケひとつを買って、大事に持って奥さんに食べさせるためにすばやく帰宅する」か、「コロッケひとつを買って、すばやく持ち帰って奥さんと分け合って食べる」という内容になっていたのでは?と思います。しかも、今は不景気で、分け合う心や家族の絆を表現していくべき時代だと思うのです。
このCMを作った人は、家電から公共の大規模設備まで、生活に密接に関わる製品を作る日立という会社のCMをどう考えて制作しただろう?広告の仕事をしていた人間として、どんな方針や効果を考えて、こんな内容にしたのか、とても気になります。
私個人は、家族で見る時間帯にこんな内容のものを放送してほしくない。
いくらたくさんモノがあっても、独り占めしたい気持ちが貧しさを生む。
日立は宣伝効果だけでなく、社会的影響も考えるべきだと思う。
放送の言葉づかいや、過激なお笑いに投書をする人々は、パチンコやサラ金のCMの増加はもとより、こういう広告には疑問を感じないのだろうか?
ほかにも、マスコミの表現やニュースの余分なコメントなどに、モラルの崩壊や作為的なものを感じて、うんざりする。
日本はネットに自由がある分、2chや個人ブロガーの方が、テレビに出ている評論家よりも、まじめに社会を考えていて、分析や情報収集も細かいと思います。
日本のある通信社が、オバマさんの演説を意図的に編集してニュースを配信していました。
中国の編集よりひどい……。オバマさんのことも大切だけど、日本のニュースは興味本位の野次馬的なものや、中傷ばかりで分析も解説もないしで、視聴者を軽く見ていること甚だしいと思う。
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