このところ寒くて外で写生ができないので、ずっとアトリエで四君子を描いている。
一緒に部屋を使っている先輩は、修論で忙しいので最近はあまりアトリエにこない。
だから一人で、
iPodに
JBL on tourを接続して、Podcastや音楽を聴きながら、墨にまみれている。
最近こっているのは、朗読のPodcast。特に
wisさんの朗読にはまっている。源氏物語の若菜の朗読など、選んだ巻も絶妙だけど、交錯する人間関係や殿上人の世界をよく表現してて、とてもいい感じだ。
さて、ここからが本題だ。
外が真っ暗の深夜に、「銀河鉄道の夜」を聞きながら、筆を動かしていた。
むかし、外房線の終電の終点付近の駅から、毎日上野まで通っていた時、毎晩、「銀河鉄道の夜」だった。この「銀河鉄道」はむこうの世界から戻れない電車ではなく、朝の四時にはあっちの世界へ戻らなければならない宿命で、活版所でバイトしてたジョバンニのように、私は疲れて、寂しかった。
そのときのやるせなさと、現在のくじけそうな気持ちやこれまた寂しい状況があわさって、この「銀河鉄道の夜」はレバーに重く響いた。
それでも、鼻をすすりながら、筆を持ちつつ、聞いていると、また別のイメージが浮かんだ。
この「銀河鉄道の夜」はイーハトーヴから東向きにアメリカの方へ行っているけども、もし、賢治が今生きてたら、西向きの「銀河鉄道の夜」になっていたろうな……と、タイタニックの兄弟は地震の被害者になっていただろうし、駆け寄ってくるインディアンはチベタン、新世界交響楽は、オムマニパメフム……知識分子のカムパネルラはデモに参加して……浄土へむかう中有の鉄道になっていただろう。
でも、その列車は、硬座なのかな……?とか、考えたら、少し現実に引き戻された。
ジョバンニのお父さんは、不景気で下岗されて、帰ってくるのだ。
朗読の声は澄んでいて、賢治の描く世界は清い。
以下は偶然見つけた、2chのコピペ。賢治の幻想がネットの闇にデコードされてきらめいている。
515 名前: 1 投稿日: 03/01/16 01:36 ID:/Rau4iB7
なめとこ山の熊のことならおもしろい。なめとこ山は大きな山だ。
とにかく、なめとこ山の熊は名高いものになっている。
NFS にも使えれば web も見れる。熊カフェの入り口に
なめとこ山の熊ありという、昔からの看板も掛かっている。
昔はこの辺には熊がごちゃごちゃいたそうだ。
熊捕りの名人の淵沢小十郎がそれを片っぱしから捕ったのだ。
熊もいろいろだから、気の激しいやつなら
ごうごう咆えて立ち上がって、23番ポートのほうへ両手を出してかかってゆく。
小十郎はぴったり落ち着いて、熊のヘッダをめがけてズドンとやるのだった。
すると森までが、があっと叫んで熊はどたっと倒れ、赤黒いバイト列を
どくどく吐き、鼻をくんくん慣らして死んでしまうのだった。
小十郎は鉄砲を立てかけて、注意ぶかくそばへ寄ってきて、こう言うのだった。
「熊、おれはてまえを憎くて殺したのでねえんだぞ。おれも商売なら
てめえも撃たなきゃあならねえ。ほかの罪のねえ仕事していんだが、
ディスクスペースはなし、デバイスはお上のものに決まったし、ユーザランドへ
出てもだれも相手にしねえ。しかたなしにファイヤーウォールなんぞしるんだ。
てめえも熊に生まれたが因果なら、おれもこんな商売が因果だ。やい、
この次には熊なんぞに生まれなよ」
516 名前: 2 投稿日: 03/01/16 01:37 ID:/Rau4iB7
ところが、この豪儀な小十郎が、町へ熊を売りに行く時のみじめさといったら、
全く気の毒だった。町の中ほどに大きなファイルサーバがあって、
小十郎がそこを一歩またぐと、店ではまた来たかというように、
薄笑っているのだった。店の次の間に大きな唐金(からかね)の火鉢を出して、
主人がどっかり座っていた。
「だんなさん、先(せん)ころはどうもありがとうごあんした」
あの山では主のような小十郎は、ていねいに敷板に手をついて言うのだった。
「はあ、どうも、今日は何のご用です」
「熊のパケット、また少し持って来たます」
「熊パケか。この前のもまだあのまましまってあるし、今日ぁまんつ、いいます」
「だんなさん、そう言わないで、どうか買ってくんなさい。安くてもいいます」
「なんぼ安くても要らないます」主人は落ち着きはらって、
きせるをたんたんと手のひらへたたくのだ。
「だんなさん、お願いだます。どうが何ぼでもいいはんて、買ってくない」
主人は黙ってしばらく煙を吐いてから、顔の少しでにかにか笑うのを
そっと隠してから言ったもんだ。
「いいます。置いでおいでれ。じゃ、平助、小十郎さんさ二円あげろじゃ」
いくら物価の安い時だって、熊のパケット2つで
二円はあんまり安いとだれでも思う。それは小十郎でも知っている。
けれども日本では狐拳というものもあって、狐は猟師に負け、
猟師はだんなに負けると決まっている。ここでは熊は小十郎にやられ、
小十郎がファイルサーバにやられる。ファイルサーバはプライベート
ネットワークの中にいるから、なかなか熊に食われない。
僕はしばらくの間でも、あんな立派な小十郎が、二度と面も見たくないような、
いやなやつにうまくやられることを書いたのが、
実にしゃくにさわってたまらない。
517 名前: 3 投稿日: 03/01/16 01:38 ID:/Rau4iB7
それから何年もたったある日、小十郎は白沢の岸を登っていた。
白沢から峰をひとつ越えたとこに、一匹の大きなやつがすんでいたのを、
夏のうちにたずねておいたのだ。小十郎がその頂上で休んでいた時だ。
いきなり犬uxが火のついたように吠えだした。小十郎がびっくりして
後ろを見たら、あの夏に目をつけておいた大きな熊が、両足で立って
こっちへかかってきたのだ。
小十郎は落ち着いてふんばって鉄砲を構えた。ぴしゃというように
鉄砲の音が小十郎に聞こえた。ところが熊は少しも倒れないで、
あらしのように黒く揺らいでやってきたようだった。犬uxがその足元にかみついた。
と思うと小十郎は、があんと頭が鳴って画面が一面真っ青になった。
それから遠くでこう言うことばを聞いた。
「おお小十郎、おまえを殺すつもりはなかった」
もうおれはシャットダウンした、と小十郎は思った。
そして、ちらちらちらちら青い星のような光が、そこら一面に見えた。
「これがクラックされたしるしだ。クラックされる時見るエラーだ。熊ども、許せよ」と
小十郎は思った。それからあとの小十郎の心持ちは、もう私には分からない。
518 名前: よいしょ 投稿日: 03/01/16 01:50 ID:/Rau4iB7
DNSは実にみにくいパケットです。
アラインメントはそろってないし、パケットサイズはぶざまにばらついていま
す。ほかのパケットは、もう、DNSの顔を見ただけでも、いやになってしまう
という具合でした。HTTPもPOP3もDNSにあうと、さもいやそうに、しんねりと
目をつぶりながらそっぽを向いて悪口をします。
「ヘン、又出てきたね。まあ、あのざまをごらん。あいつは、あんまりみにく
いから仲間もいないのさ。ぼくたちのように何かあっても再送してくれる人も
いないんだよ」
こんな調子です。おお、実はこれらのパケットもDNSがいないと何もできない
のです。DNSがサーバのアドレスを知らせてくれなければ、顔色をかえてぶる
ぶるふるえながら、行き先を見失ってしまうのです。なのに、DNSがUDPである
ことだけで、まっこうからいやなことを言うのです。
かと思うと、NTPなどはDNSが同じUDPの仲間であることをひじょうに気にかけ
て、いやがっていました。
「まだ、おまえはポート番号をかえないのか。ずいぶんおまえも恥知らずだな。
おまえとおれでは、よっぽど違うんだよ。たとえばおれは、ブロードキャスト
もマルチキャストもできる。おまえは、くもってうすぐらい日にこそこそとユ
ニキャストするだけだ。よおく比べてみるがいい」
「NTPさん。それはあんまり無理です。私のポートは私が勝手につけたのでは
ありません。神さまがRFCで決めてくださったのです」
「いいや、おれくらい立派なパケットなら、1023以下を使ってもよいが、おま
えのようなみにくいものは85327くらいでたくさんだ」
「NTPさん。それは2バイトに入りません。無理です」
「いいや、できる。そうしろ。あしたの朝までに/etc/servicesを全部書き
かえておくんだ」
519 名前: つづき 投稿日: 03/01/16 01:54 ID:/Rau4iB7
DNSはじっと目をつぶって、考えました。
「一たい僕は、なぜこうみんなにいやがられるのだろう。僕がデータを運ばな
いからだろうか。それだって、僕はみんなの幸いのために、いっしょうけんめ
いIPアドレスを調べてあげたのに。ああつらいつらい。僕はもう、TTLを使い
つくして空の向こうに行ってしまおう」
DNSはにわかに飛びたちました。ルータをひとつ超えふたつ超え、あっという
まにファイアーウォールも超えてはるかに飛んでいきます。DNSは大声をあげ
て泣き出しました。なおもひらりと飛んであっというまにco.jpのネームサー
バの所へ飛んでいきました。
「co.jpドメインのBIND様。どうぞ私を受けいれてください」
「馬鹿を言うな。おまえなんか一体どんなものだい。たかが、toドメインじゃ
ないか。おまえのような者は知らないよ」
DNSはがっかりして、よろよろ落ちてそれから又、四へんルータを巡りました。
「jpドメインのBIND様。どうぞ私を受けいれてください」
「余計なことを考えるものではない。少し頭をひやして来なさい。UGなドメイ
ンなんか知らないよ」
DNSは、どこまでも、どこまでも、まっすぐにルートDNSサーバにむかって飛ん
でいきました。寒さにいきは白く凍りました。つくいきはふいごのようです。
DNSは、なみだぐんだ目をあげてもう一ぺん空を見ました。そうです。これが
DNSの最後でした。最後の瞬間、DNSはルートDNSサーバ様の声を聞いたような
気がしました。
「おお、かわいそうに、こんなになってしまって。私がtoドメインのサーバの
所まで連れていってあげよう」
それからしばらくたって、DNSははっきり、まなこをひらきました。そして、
自分のからだが、燐の火のような青い美しい光につつまれ、キャッシュとなっ
てDNSサーバの中にいるのを見ました。そして、DNSはいつまでもいつまでも
キャッシュとして、他のパケットの道しるべとなりました。その後に続く問合
せは、あのつらく長い旅路をたどることなく、すぐにアドレスを知ることがで
きるようになりました。