中国では、文字の大きさの呼び方が、他の国とかなり違う。論文のフォーマットにも使われるので、文字の単位についてまとめてみた。
昔、DTPで口に糊していたので、実は病的なほどにこだわってしまう分野でもある。わずか0.2mmの差でも、書籍やパンフレットなどの文字組には、大きな差が出るのだ。
中国では、フォントの大きさを○号とよびならわす。数字が大きいほど小さくなるのに、小○などとも呼ぶので、慣れるまでに注意が必要だ。
初号 = 42pt = 14.82mm
小初 = 36pt = 12.70mm
一号 = 26pt = 9.17mm
小一 = 24pt = 8.47mm
二号 = 22pt = 7.76mm
小二 = 18pt = 6.35mm
三号 = 16pt = 5.64mm
小三 = 15pt = 5.29mm
四号 = 14pt = 4.94mm
小四 = 12pt = 4.23mm
五号 = 10.5pt = 3.70mm
小五 = 9pt = 3.18mm
六号 = 7.5pt = 2.56mm
小六 = 6.5pt = 2.29mm
七号 = 5.5pt = 1.94mm
八号 = 5pt = 1.76mm
ポイントというのも面倒な単位である。世界で広く使われてるアドビのソフトのポイントと、デジタルが導入される前からあった、アメリカポイントではまた違うし、わずかな差でも非常に紛らわしい。新しいクライアントさんや印刷会社さんと仕事をする時は、いつもこの単位についての確認をとってから、仕事を始めるべきである。
アメリカンポイント(パイカポイント、American point、American printers' point)
American point : 1pt = 約0.3514mm
ヨーロッパではディドー式(Didot Point System)が主流だが、イギリスはアメリカ式を使用
Didot Point System : 1pt = 0.3759mm
Microsoft WordではDTPポイントを採用
Microsoft Word : 1pt = 0.352778mm
TeXは、複数のポイントを設置
TeX : 1pt = 1/72.27in = 約0.3514mm
ビッグポイント : 1bp = 1/72in = 約0.352778mm
QuarkXPress、Adobeの主要デザインソフトは、デフォルトではPostScript Pointを採用
PostScript Point : 1pt=1/72in = 約0.3528mm
日本工業規格 JIS Z 8305-1962「活字の基準寸法」(アメリカ式を採用)
JIS Z 8305-1962 : 1pt = 0.3514 mm
ちなみに日本の印刷業会で使われる単位に「Q」がある。QuarkXPressなどのプロ用の組版ソフトの日本語版は、これに対応している。
Qはquarterの意で、1Qは1/4mm(0.25mm)。
いまでも日本の印刷屋さんは、ほとんどこの単位で仕事をしているはず。
日本の学会誌の横組の本文がおおむね13〜14級(3.00〜3.25mm)なので、中国の論文のスタンダードである小四 = 12pt(約4.2mm)とくらべると、中国の方が文字が大きめである。漢字ばかりだから、字が小さいと読んでいて疲れるのだろう。いろいろ本を読んでみると、日本の組版とかなり違った行間や標点(句読点)のツメなどの規則があるように思う。
英文の文字組は、大文字があることで、アクセントがあり、またフォントのデザインも漢字よりもデザイン性を高くできる。英字新聞がおしゃれに見えるのは、外国文化が目新しく感じるせいだけではないと思う。
シセロやパイカなどの単位(地域によって長さに差があった)が生きていたグーテンベルクの活版印刷のころは、どんな風だったのだろう?
中国の唐宋の活字印刷にも思いを馳せる。中国の現代の文字の大きさの名前は、昔の活字印刷の大きさの単位に由来する。日本でも同じ名称を使っていたと思われる。
『誰にも判かる印刷物誂方の秘訣』第一章コメントスパム集中のために、このエントリのみ、コメント受付を中止します。ご了承下さい。ご意見等ある方は、お気軽にメールや他のエントリのコメント等でお願いいたします。