きのう連絡が有り、今日の午前に修士の一、二年と学部三年生と合同講評があるということになった。
いつもの時間にアトリエにいくと、同級生がひとり待っていて、それでも、講評まで時間があるので、臨模の続きをしていた。
そしたら、先生がいつもより早くきて、臨模の指導をして下さった。筆にふくませる水分をもっと減らすことと、漢筆坊の筆が一番いいが先が減りやすいので、よく取り換えること、今使ってる私の筆はコレが使いこなせたらたいしたものだけど、使いにくいよ(私は墨の含みがよくてやわらかくて使いやすいと思っている)、筆を叶筋鉤線にすれば、ということだった。
……と、ここまではわりあいと普通の雲行きだった。
それから、三年生が約束の時間になってもあつまりが悪かったり、全体的に先生に見せる作品が少なかったり、やっつけ仕事が多くて、先生はご不満の色を濃くされていった。
もちろん、中には素晴らしい才能を見せる子もいたし、きちんと努力を積み重ねている様子がわかる子もいた。
そして、先生は三年生を先に解散させ、院生のみを教室に残された。ここからが説教タイムだった。いつもは温和で、あまり厳しいことを言わない先生が、「オレは怒るのは嫌いだ」といいつつも、かなり沸騰していた。
意訳すると、いまはおまえ達のメンツを立てて、三年生の前でしからなかったけど、卒展の時にはオレのメンツが立つような絵を描け!!!!、というような意味である。
すばらしい。
ますます、この廬勇老師を尊敬する気持ちが強くなった。日本の感覚だと、なんだよメンツって、と思われるかも知れないが、この先生は、ほんとに絵が、花鳥画が好きなんだなあと思う。まだ自分の画業にも悩みを抱える、のびざかりの若い先生が、こうやって素直に意見をくれるのはとても嬉しいことだ。
私はたいしたことはしてないけど、まだ三年生が教室にいる時に「ホンメイ、アレをだせ!」といわれたので、今は摸写をしてるから、お見せできるものはありません、と答えたら、「こないだの長巻写生だ!」といわれたので、みんなの前で広げる羽目になった。質はともかく、でかくてボリュームがある写生なので、とりあえずみんなびびって見ていた。
「これをみろ、この留学生はとてもがんばっている。1週間でこのくらい描けるんだ。おまえ達は何をしているんだ」と、私の写生をダシに小言をいい始めた。
私は嫌な汗をかいた……その1週間以外は何をしていたのだ、とか突込むことはあるし、よく考えなくても、わたしも写生と臨模をまだやっていて、課題の創作など何一つしてないのだ……はやくこの摸写を終わらせて(花鳥なのにずっと人物の摸写……)、何でもいいから創作をかかないと、六月の期末検査でまたお客扱いされてしまうッ。やっと先生が遠慮なく厳しいことを言ってくれるようになったのに……うちの同級生なんて、講評に絵を持ってこないだけで、実は売る絵をたくさん描いてる(それも先生には不満なのかも知れない)から、自分だけすごく遅れてるのだ……もうすこしでこの一年に区切りをつけなくてはいけない。うー。創作……こんなに中国画がまわりにあっても、自分に正直に描いたら日本画になるので、それが一番悩むとこだ。でも、摸写二周目と期末のレポート提出も頭痛い。
……そういえば、うちの先生が伊集院光に体型も声も似てるということに、最近気がついた。