山梨  ]  2007.04.26 00:05:08    このエントリーをdel.icio.usに追加 このエントリーをはてなブックマークする このエントリーを含むはてなブックマーク はてなポイントをあげる 春に思う
最近、図書館で勉強しているので、帰りに本を借りて帰ってきて、勉強しないでそれを読むということをしてしまっているのですが、その中で、心にズキッとくる内容があったので、忘れないように書き記しておきます。
教師は生徒を教える時に、動物でなくて植物のイメージを頭に描くべきではないか……略……「教える」ことより「育てる」「育つ」ことが重要になる。教師はとかく子供を動物みたいに「調教」したがるんです。
引用元は、ライアル・ワトソンと日本人の知識人との対談を集めた、「ロスト・クレイドル—ライアル・ワトソン対論集 」(筑摩/Amazon)より。
この本も絶版……。白州正子さんとの対談もあって、すごい貴重なのに。
ワトソン博士が一番お気に入りで、私が一番最初に読んだワトソン博士の本である「未知の贈りもの 」も、版元には在庫がない……。これもすごくいい本なのに。美術の予備校の先生が教えてくれた本で、「彼女は緑色の歌を歌う」ってフレーズがとても好きだった。ちなみに私が一番好きなのワトソン博士の本は「アフリカの白い呪術師」、こちらはまだ新品が書店にある。他者と繋がりを持ち、自然と人類の歴史に深く分け入っていくことで、自分をみつけた実在した青年の物語。弁柄とかの鉄系の赤い色にこだわる人は、読むべき。
この言葉を言ったのは、前の文化庁長官の河合隼雄さん(wiki)。
これを目にした時、とっさに、中学校の先生をしていた時のことが思い出されました。
すごく荒れていた学校で、「曲がってても捩くれていてもいいから、とにかく日の当たる方向へ伸びてくれー」と思いながら毎日どなって働いていたのを、思い出します。イメージしてたのは、通勤電車の窓から毎日見える、珍しい季節外れの朝顔だったのですが、荒れてる生徒に対する時は、手負いの猛獣を叱りつけるような気持ちしか持つ余裕がなかった。油断すると、よく突き飛ばされたりしたし(笑。どうにもならないなら、せめて添え木をあてて、上の方へ芽を向かせてやることはできないものか、僅かでもきっかけを与えられないか……と心の隅では思いつつも、怒鳴ったり、襟首を引っぱるくらいしかできなかった。
今、ヒマを見つけて植物の写生を描きためてますが、植物と言えども、まさに「呉下の阿蒙」ちゃんみたいな、ものすごい速い変化をしていて、改めて驚かされています。あのわんぱくどもも、いつかそんな風に、立派に花も実もある大人になるんだろうか……思いをめぐらすと、そう祈らざるを得ないと同時に、今も身を削って頑張っている先生方のことを考えてしまう。そして、いつかまた教壇に立つことがあったら、少しでもいい仕事が出来るようにしなくてはと思う。

中国語だと、しばしば教師を园丁(庭師)に例えたり、教師がとても多くの教え子を育てあげたことを「桃李满天下」といい、各地で活躍する教え子を桃や李に例えたりします。
……うーん。中国四千年の知恵だ。
Posted by Hiromi| Permalink | comment (4) | trackback (0)
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いい話ですね。中国の言葉の引用がとても効いてます。

Comment by tko @ 2007.04.26 06:54:47 AM

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こんにちはtkoさん。コメントどうもありごとうございます。
日本に知られていない中国の気の利いた熟語や格言がたくさんあるのですが、たくさんありすぎてなかなかおぼえられません。
いままで、文化庁の長官と言う事しか知らなかったのですが、これを機会に河合隼雄さんの本を読んでみようと思いました。

Comment by Hiromi @ 2007.04.26 18:39:01 PM

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レスありがとうございます。河合隼雄さんは伝統工芸(からくり)に関する講演会を聞きに行った事があるだけなのですが、wikiで見ると日本人論だけでもたくさんタイトル並んでますね。僕は宮本常一の日本民俗学が好きなので(特に「忘れられた日本人」)、河合さんは「日本文化のゆくえ」(岩波)あたりから、読んでみたいなと思ってます。遅れましたが留学がホボ決まったそうでおめでとうございます。では。

Comment by tko @ 2007.04.27 06:44:37 AM

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特別展 宮本常一生誕100年記念事業
府中市郷土の森博物館 開館20周年記念特別展
「宮本常一の足跡〜旅する民俗学者の遺産〜」
http://www.fuchu-cpf.or.jp/museum/event/event.html
宮本常一さんて?と思って調べていたら、こんなのをみつけました。
民話集とか、ちょっと怖い言い伝えとかを読むのが好きなので、時間があったらいってみたいです。おめでとうの言葉、ありがとうございます。

Comment by Hiromi @ 2007.04.28 22:52:56 PM

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