2006.08.10 22:59:22    このエントリーをdel.icio.usに追加  このエントリーをはてなブックマークする このエントリーを含むはてなブックマーク  Yahoo!ブックマークに登録  Kutsuna Hiromi  美術ブログ 日本画
右の写真は、青海湖の北東にある、中国で最初に地下核実験が成功した場所の写真です。
通称"青海原子城"、青海湖の観光コースに、必ずといっていいほど組み込まれている場所です。

1964年10月16日にここで中国で最初の地下核実験が成功しました。1995年5月15日にこの施設はその機能を停止し、現在は跡地に展示館が建ち、実験場であった場所を見下ろす丘に記念碑が建てられています。

しかし、ここは本来は金银滩とよばれる美しい草原で、中国の代表的な民歌(主に少数民族の民謡)《在那遥远的地方》が生まれた場所です。現在でもチベット族が放牧をしていて、原子城の記念碑の近辺で観光用のヤクや馬をひいていたり、ヤクの乳でつくったヨーグルトを売っていたりします。

私はここに2005.10と2006.7の2回訪れています。

1度目、私はドイツ人青年とふたりで青海湖を巡るツアーに参加し、期せずしてここに足を止めることとなりました。
ツアー中、唯一の外国人であった私たちは、この場所で嬉々として記念碑にしがみついて記念写真を撮り、"ここで放牧したヤクの乳からつくった"というヨーグルトをはしゃぎながら食べる他のツアー客の行動が、理解できませんでした。二人とも、最初はバスの外にでませんでした。放射能云々よりも、元核実験場でのこの光景に、禍々しさと堪え難い嫌悪を感じたからです。
それから、私は数少ないここを訪れた外国人として、しっかり見ておかなければ、という思いで道路に立ってそこを眺めました。バスはツアーの常で、15分も経たないうちに客を再び詰め込んで、慌ただしく発車しました。この次の予定は、この核実験場の展示館です。しかし、陽気なツアー客は、国威昂揚のためのこの種の施設に意味を感じず、全員一致でこの予定をキャンセルし、帰路を急ぎました。なお、入場料は50元です。
私たち二人は、地球上で最も戦争について反省し、反対している国の人間なので、青海湖の美しい風景の記憶よりも、この禍々しい場所の印象の方が強烈で、しばらくうまく会話をすることができませんでした。

2度目は個人で車をチャーターして青海湖を廻った時に、ここを訪れました。
7月の草原には美しい花々が咲き、曇り空の下ではありましたが、秋に訪れた時とは全く違う、みずみずしい風景が広がっていました。この時はチベット族の人に誘われるまま、記念碑のまわりの観光エリアに、1元の入場料を払って入り、核実験が行われた辺りをじっくり眺めました。
小川の流れる、なだらかな斜面に広がる美しい草原……星々のように咲く花々……もともと、ここの土地は……

东方军事 : 走进青海原子城
百度 : 核武器研制基地中国核试验基地
Google earth 上的惊人发现——中国核试验基地

軍事施設と観光に関わる話と言えば、敦煌ではまれにミサイルの発射実験により、玉門関とその周辺への立ち入りが禁止されます。玉門関のすぐ近くに、アンテナが林立する軍事施設があるのです。

夢はるか楼蘭王国 神坂智子・著
この漫画形式の旅行記でも、楼蘭の遺跡と核実験場についての描写があります。ガイガーカウンターの持ち込みが禁止されているとか、砂の上直接寝たりしないように注意があったりとか、一行が残留放射能に脅える描写が幾つかあったりとか。
百度 : 罗布泊 核试验

長崎原爆資料館
平成18年8月12日(土)〜8月19日(土)
東京都港区高輪区民センターに長崎原爆資料館の県外原爆展が巡回します。
広島平和記念資料館
Posted by Hiromi| Permalink | comment (2) | trackback (0)
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はじめまして、牧場主様のブログから参りました。雪と申します。
この日記を拝見して、改めて核のことについて真剣に考えました。明日、新疆ウイグル自治区へ旅立つのですが、彼らの住む場所は放射線に侵されているとも聞きます。唯一の被爆国である日本人として、それは聞き捨てならない脅威だと感じます。うまく言えないのですが……
中国について勉強する際には、こういう現代の問題にもきちんと目を向ける必要がありますね。
それでは、またお邪魔させてくださいまし。
失礼いたします。

Comment by @ 2006.08.18 01:00:37 AM

Comment
コメントをお返しするのが遅くなってすみません。
情報が少なくて確かなことは言えませんが、交通が発達して、地球がすごくせまくなってしまったので、局地的な考えはもう通用しないように思います。
日本人は情報を伝える手段もあるし、何より戦争の空しさを一番よく知っている人々だと思うので、自分らの子供たちに伝えるとともに、世界に伝えなくてはいけないと思います。

Comment by Hiromi @ 2008.03.10 15:07:53 PM

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