二日間の緊急北京行。
収穫はというと、多分、北京は自分の選択からは外れたということだけか……。
たくさんの学生さんにお世話になり、申し訳ないけど、私の求めてるものは、北京にはないみたい。指導して欲しい先生はここ何年か非常に多忙なようだし、なにより、北京の変化があまりにも大きいのがショックだった。
成都のこじんまりした緑の多いのんびりした街の雰囲気に慣れてしまった私にとって、北京には、古都と言うより、人工都市という感想を抱かざるを得なかった。
緑があまりにも少ない……すなわち、モデルになるものまでの距離が遠い……。
私の今の中国語の担任の先生のご主人である、美術史の先生によれば、北京は外国の影響が大きく、中国のよさを守っているのは杭州、という傾向があるらしい。本当かどうかはわからないけれども……。
私は杭州の美院は校舎の様子と、まわりの環境をよく見たくらいしか知らないけど、浙江の環境はとてもいいし、書画の材料の名産地や大自然、少数民族や民間工芸に触れられる場所に北京よりずっと近い。
学科が厳しくとも、自分の糧となるものだから、それはむしろプラス材料だ。
戏迷である私にとって、何よりも楽しみにしてた京劇を取り巻く環境の大きな変化もショックだった。北京の京劇と老戏迷たちとの距離があまりにも離れすぎて、北京の京劇は観光客向けばかりになり、いまは天津などのほうが老戏迷と舞台との距離が近いらしい。胡同のなかの古くて小さな舞台が見学専用になり、50元の入場料が必要となってしまったのは、文化財保存のためとは言え、舞台として、もっといい保存方法がなかったのかととても残念に思った。
杭州には越劇があり、ちょっと上海にでれば、いろんな古典劇の劇団が鎬を削っている。
また、北京の国家博物館も好きだけど、上海博物館もとても魅力的だ。
そういうわけで、わたしの"次"はどっちへいくのか、またまた何も見えなくなってしまったけど、希望と意志だけは失わずにがんばろー。