我的丈夫のおしごとは、"がくげーいん"です。
といっても、なかなかうまくほかの人に説明できません。
学芸員とは、博物館や美術館、科学館や資料館、動物園や水族館で働く人が持ってるべき資格です。でも、別に就職した後にとってもかまいません。
また、その資格があったからといって、必ずしも博物館などで働けるわけではありません。
常勤の求人がものすごく少ないのが現状です。
また、公務員への世間の風当たりの強さ(学芸員さんたちの職場はほとんどが公的機関)や、指定管理者制度の出現により、学芸員さんたちの立場は、苦しくなりつつあります。
学芸員の資格を取るには、大学で所定の単位を履修し、実習を行えば誰でもとることができます。社会人むけに講座を設けてる大学もあります。教職と単位がかぶるので、ついでに学芸員もとった人も多いと思います。かくいう私も、いちおー資格だけは持っています。
我的丈夫は山梨県立博物館で、文化財の保存を担当している学芸員です。
文化財を、安定した環境で保存したり、薫蒸などの処理をしたり、素材の調査をしたり、修復を専門の方にお願いしたりする仕事をしています。
簡単に言うと、古くて壊れやすい貴重なものを、大切に管理するお仕事をしています。
日本には東京文化財研究所をはじめとする文化財の研究機関が有り、そこで文化財の保存の研究もされています。学会としては文化財保存修復学会があり、専門書を出版している会社もあります。
日本の博物館で、文化財保存のために専属の学芸員をおいているところは、大きなところ以外ではとても少ないです。別の専門の学芸員さんが、収蔵品の管理もしているのが一般的です。
県立の博物館として、専属の保存科学担当学芸員がいる山梨県立博物館は、この点でも特色ある博物館といえるでしょう。
私が博物館学(学芸員資格のために必要)の講義をうけた時、有名な美術館の現役学芸員で高名な研究者でもある先生が、「学芸員は研究だけしてるわけじゃなく、トイレ掃除だって何だってしなければならない雑用係なんだ!」といって、トイレ掃除のスライドを見せて下さいました。トイレ掃除はともかく、予算不足による人手の少なさのために、多くの学芸員さんが専門外の領域の仕事をしたり、多くの雑務をこなしたりしています。
……そんなわけで、我が夫の職場である山梨県立博物館が、10月15日に開館するわけですが、毎日激務に追われてろくに電話もできていません。
いちばん苦しい時に、留学、さらには旅行にまで行かせてくれる度量に、深く深く感謝します。