1995年に刊行された本の文庫です。
投資会社の社長が、妻とともにバイクで世界を旅した手記です。
古い時代の旅行記ですが、ジム・ロジャーズの先見性のあるモノの見方に圧倒されます。
資本主義と共産主義、国家統制主義に対する警鐘、宗教と文化と民族の摩擦……。
10年前の世界から我々は何を学ぶのか、とても考えさせられます。
最初は単なるバイク旅行記として読みはじめましたが、「風を感じる乗物」としてのバイクが、乗る人によってはこんなにも多くのものをもたらしてくれるのかと、引き込まれていきました。見知らぬ土地で一年間生活していく前に、よい本に出会えたと思います。
普段バイクに乗っていると、微妙な気温の変化を肌で感じることができます。
トンネルの向こうとこちら、川の手前と向こう、坂の上と下……自転車ではだんだん空気の温度に馴れてしまって感じにくい微妙な気温差も、バイクの速度でははっきりと感じることができます。そんな風に、文化や社会の違いを体験できたら、苦労は多くても得るものはとても大きいでしょう。
バイクは無理でも、中国に行ったら、なるべくたくさんの場所を町歩きしたり、サイクリングしたりしたいと思います。